治療中の心情
幸いなことに、私は職場環境に恵まれていました。
不妊治療専門病院での治療が始まったのは、入社して1年ちょっと経った頃。
急なお休みをもらったりするようになり、業務量も休んだ分少なくなっていたと思います。
それでも応援してくださる同僚のおかげで、あまり思い詰めることなく、治療を続けることができました。
自分にできることとして、治療のつらさをなるべく表に出さない、明るく、最大限のパワーを使って、業務に取り組むようにしていました。
不安だったのは、両親に孫の顔をみせてあげられるか。
プレッシャーなどもかけずにいてくれましたが、楽しみにしているだろうな…と、よく考えていました。
あと、痛いと感じる回数が多いこと。笑

一生分の採血したわ。
と、よく言っていました。
前回の左腕の採血の跡がまだあるから、今回右で、とか。
採卵、子宮鏡検査は特に痛かったな…。
でも、どれも耐えられる痛みではありました。
金銭的な痛みもありましたね。当時はまだ自費診療。
支払いの時に、合ってる?って、聞きたくなりました。
だんだん麻痺していきます。笑
夫に弱音を吐いたこともありました。
1回目の移植が成立せず、2回目に備えていた時です。
採卵するまでは、前に進んでいる感覚がうれしかったんです。
いざ、移植ってなった時、慢性子宮内膜炎が発覚して、先送りになって。
少し落胆しました。
治療して、来月こそは!と思っていたら、1クールで治りきらず、また少し落胆しました。
薬の副作用で、2週間吐き気が続いて、かなり辛かったのです。
(今思えば、つわりに比べたら全然マシでしたが…笑)
2クール目の薬は副作用も出ず、無事に終了。
よし、今度こそ移植だ!
そして、結果は成立せず。
また少し落胆しました。
そんな時、実家の母と連絡を取り合っていたんですね。
気が緩んだのか、ついに今まで我慢していた感情が溢れてくるような感覚になりました。
平気ぶっていても、少しずつ辛さが溜まってきていたんだと思います。
少し診察室で涙ぐみながら、夫に連絡を入れたのを覚えています。
『次の移植がダメだったら、少しだけお休みしたい。』
しかし、これが最後の移植になり、息子がきてくれました。
一喜一憂を繰り返し、ただただ先生を信じて、治療に励む、そんな毎日でした。
パートナーにも検査してもらおう!
これは本当に大切だと思いました。
男性側にも原因があったり、夫婦ともに原因不明だったりします。
治療を開始するなら、二人同時に検査をして開始するくらいの方が、最終的な通院期間も短くてすむでしょう。
どちらも当事者意識をもって取り組めたらいいですよね!
それでも、女性の方が圧倒的に検査の数、多いですから。
…続きます。